レンズ収差とは

光はレンズを通過する時に屈折し、最終的にセンサーに届き像になります。

屈折する時に、一定の角度で屈折して一点に集まれば、完全な像になります。

しかし、実際には光の集まる点がずれてしまい、像がにじんだり歪んだりします。

これを「レンズ収差」といいます。

最近のレンズはメーカーの努力により、全くレンズ収差を知らない人が見ればわからないほどにレンズ収差を抑えられています。

スポンサーリンク

レンズ収差の種類と対処法

球面収差

収差01

球面レンズを通過する光の焦点は、レンズ中心付近と中心から遠い部分では異なります。

この焦点の違いによってレンズ収差が起き像がぼやけてしまいます。

この球面レンズによる収差を「球面収差」といい、大口径レンズや広角レンズで起こりやすい現象です。

対処法

・絞りを絞り込むことによって、レンズ中心付近に光を通して収差を軽減することができます。

・非球面レンズを搭載したレンズを使うことによって、かなり軽減することができます。最近では入門レンズにも搭載されています。

 

コマ収差

収差02

「コマ」とは「彗星」という意味で、光が彗星のようににじんで写ってしまうことから、この名前がつけられたと言われています。

球面収差が全く起きないレンズがあったとしても、角度のついた光が通ると焦点がズレてしまい、コマ収差が起こります。

コマ収差によって、写真中央部の光はキレイに写っているのに、写真の端の光がにじんで写ってしまいます。

対処法

・絞りを絞り込み、余分な光を入れないことで大幅に改善されます。コマ収差は画像処理で軽減することが難しいので、撮影時に気をつけましょう。

 

歪曲収差

収差03

ピントが合っていて、色のにじみもないのに、像が歪んで見える時があります。

上の図のように格子状の図形をレンズで見た時に、中心から膨らんで見えたり、縮んで見えることがあります。

これを、「歪曲収差」といいます。

中心から膨らむ歪曲収差を「樽型収差」、中心に縮んむ歪曲収差を「糸巻き型収差」と呼びます。

樽型収差は、主に広角レンズで起こりやすい収差です。この収差を利用して、魚眼効果を意図的に使う場合もあります。

糸巻き型収差は、望遠レンズにおこりやすくなっています。

対処法

・歪曲収差は、撮影時に軽減することが難しいので、撮影後の編集時に修正することで軽減できます。

まとめ

その他にも収差がありますが、難しくなるのでここでは省きます。

収差について解説しましたが、完全に理解しておく必要はありません。

撮影時に大事なことは、やはりF値や焦点距離などです。

収差を意識しすぎずに、自身が満足のいく写真を撮ることを心がけましょう。

おすすめページ

 

>▲トップページへ戻る

スポンサーリンク